犬殺(読み)いぬころし

精選版 日本国語大辞典 「犬殺」の意味・読み・例文・類語

いぬ‐ころし【犬殺】

〘名〙
① 狂犬病を予防したり、犬の危害を防止したりするために、野犬を捕らえること。
※仮名草子・片仮名本因果物語(1661)中「犬殺(イヌコロシ)の役に出(いで)たる、庄助と云者、有時(あるとき)犬を殺(ころし)に行に」
② 江戸時代、播磨国飾磨(しかま)より大坂薪炭などを輸送した小型荷船の俗称。飾磨船または播磨上荷という。また、九州西海岸地方で使われる小型快速の荷船や漁船をもいうが、この場合はインコロシまたはインコロと呼ぶことが多い。〔和漢船用集(1766)〕
秋田津軽地方に産するという梨。果実が大きく、特に秋田産のものは周囲五〇センチメートルもあるという。木の下にいる犬の上に落ちると犬がたちまち死ぬところから名付けられたといわれる。〔和漢三才図会(1712)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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