物無(読み)ものなし

精選版 日本国語大辞典 「物無」の意味・読み・例文・類語

もの‐なし【物無】

〘名〙
① 何もないこと。
明徳記(1392‐93頃か)下「国中物なしに成しかば、雨山土丸に籠たる美作勢も心がはりして」
財産を持たないこと。また、その人。
※夜の雪(1898)〈幸田露伴〉下「物無しに貸すのは御免だ」

もの‐な・し【物無】

〘形ク〙 何にもならない。何の役にも立たない。
浮世草子御前義経記(1700)一「懐酒のぬくもり燗さめては物なしと、小盃に引うけさす所を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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