牢問(ろうもん)(読み)ろうもん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「牢問(ろうもん)」の意味・わかりやすい解説

牢問(ろうもん)
ろうもん

牢問(ろうどい)ともいう。江戸幕府における自白を強要するための拷問名称。当時、「拷問」とよばれたのは釣責(つりぜ)めだけであり、この釣責めに対して、海老(えび)責め、石抱き、笞(むち)打ちを牢問とよんだ。拷問は容易に行われなかったが、牢問、ことに石抱きや笞打ちはしばしば行われた。同一人に対して三十数回も行った記録もある。

石井良助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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