牛尾神社(読み)うしおじんじや

日本歴史地名大系 「牛尾神社」の解説

牛尾神社
うしおじんじや

[現在地名]新穂村潟上

加茂かも湖畔の高台にある。祭神大己貴命・素盞嗚命。須世利姫命が配祀される。八王子はちおうじ(八王寺宮)と牛頭天王社の合殿で、現社名は明治七年(一八七四)改称。社伝には延暦一一年(七九二)出雲大社から勧請という。社蔵の大般若波羅蜜多経巻第二六七の奥書には永徳三年(一三八三)紀銘で「為佐州賀茂郡方上八王子書写畢、執筆宥厳」とある。このほか康応元年(一三八九)紀銘の奥書に「九州肥前国松浦住人 理円房」などの名もみえる。

牛尾神社
うしのおじんじや

[現在地名]小城町大字池上字牛尾

牛尾山の南西部中腹にある。祭神は天之葺根命である。旧郷社。

延暦一五年(七九六)、牛尾山若王子権現を勅宣によって大権現とし、護国神宮寺を建て福長寿院別当坊とした。勅宣によって日本四別当に列し、良厳を開山とした。寿永元年(一一八二)源頼朝は神田二〇余町を寄進。文治元年(一一八五)源範頼が九州に上陸し、豊前筑前の平氏勢力を追討した時、牛尾山別当坊衆徒三千余騎が参陣した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報