爪庄(読み)ひづめのしよう

日本歴史地名大系 「爪庄」の解説

爪庄
ひづめのしよう

古代の城崎きのさき奈佐なさ(和名抄)の一部が庄園化したもので、奈佐川流域に比定される。殿下渡庄の一、宇治平等院領。成立は平安時代と推定される。「猪熊関白記」建仁元年(一二〇一)正月一七日・二一日条に、樋爪庄と比叡山妙香みようこう院領大浜おおはま庄との間に、内容は未詳ながら相論があったことが記され、これまでにもたびたび両庄に裁許があったという。弘安八年(一二八五)の但馬国太田文には、「樋爪庄 六拾九丁五反百七拾分」とみえ、「平等院領 殿下渡庄」「下司奈佐太郎高春 御家人公文宮井太郎左衛門尉盛長」の注記があり、「但雖有兼作公田注文、国領之間除之」と記されて、庄田内訳の記載はない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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