熙熙(読み)きき

精選版 日本国語大辞典 「熙熙」の意味・読み・例文・類語

き‐き【熙熙】

〘形動タリ〙
① やわらぎ楽しむさま。
※本朝文粋(1060頃)一・河原院賦〈源順〉「登台少熙熙之楽。満院多蕭蕭之悲
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二二「笑語凞々(キキ)として恰かも数年来の知己たるが如し」 〔史記‐匈奴伝〕
② はげしく往来するさま。
※偽悪醜日本人(1891)〈三宅雪嶺〉悪「鉄路は四方に延長し、電線空中に縦横し、凞々として、文明国土の外観を備へ」 〔史記‐貨殖伝〕
③ 広いさま。
※俳諧・俳諧三部抄(1677)上「ならひ松や熈々(キキ)焉として門の松〈瓢中〉」 〔春秋左伝‐襄公二九年〕

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普及版 字通 「熙熙」の読み・字形・画数・意味

【熙熙】きき

和らぎ楽しむ。〔老子、二十〕衆人は煕煕として大牢を享(う)くるが如く、春、臺に登るが如し。我は獨り怕として、其れ未だ兆あらず。

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