焼切(読み)やききり

精選版 日本国語大辞典 「焼切」の意味・読み・例文・類語

やき‐きり【焼切】

〘名〙
① 物を焼いて切断すること。
※少年行(1907)〈中村星湖二一「已むを得ず切屑を焼いて焼いて焼切りにした」
② 溶接設備を用いて金属を溶かしたり酸化させたりして切断すること。
物事始末をつけること。おさまり。
西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉二「彼(かの)女房等の焼切(ヤキキリ)をさっぱりつけて」

やき‐き・る【焼切】

〘他ラ五(四)〙
① 火で焼いて切断する。
普賢(1936)〈石川淳一二「実も花もないこの瞬間に不爛の舌を焼き切られるとは」
② 十分に焼く。すっかり焼く。

やけ‐き・れる【焼切】

〘自ラ下一〙 高熱のために電線などが熔(と)けて切れる。
※ガトフ・フセグダア(1928)〈岩藤雪夫〉四「アンテナが焼け切れて発信不可能になった」

やけ‐ぎれ【焼切】

〘名〙 焼き入れの時にできた切れ目
※虎明本狂言・空腕(室町末‐近世初)「お太刀にやけぎれがござったか」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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