然候(読み)さんぞうろう

精選版 日本国語大辞典 「然候」の意味・読み・例文・類語

さん‐ぞうろう ‥ざうら・ふ【然候】

連語〙 (「さにあり」の丁寧表現「さにさうらふ」の変化した語)
応答の語。そうです。さようでございます。はい。
平治(1220頃か)中「『あれにひかへたるは頼政か』『さん候』」
相手のことばや問いかけに答える時の発語。そのことでございます。
曾我物語(南北朝頃)六「義盛、ゑみをふくみ『十郎殿のましましけるや。〈略〉これへこれへ』と、請じける。十郎、笏とりなをし、『さん候。もっとも御目にかかり候べきを〈略〉』」

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