精選版 日本国語大辞典 「無想」の意味・読み・例文・類語 む‐そう ‥サウ【無想】 〘名〙 仏語。① 心の中に、何も考えないこと。あらゆる想念をなくしてしまうこと。また、その人。滅尽定にはいった人。無念。無心。〔書言字考節用集(1717)〕※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「只茫然として殆ど無想の境に彷徨ってゐるうちに」② 「むそうてん(無想天)」の略。※正法眼蔵(1231‐53)山水経「無想天はかみ、阿鼻獄はしもとせるにあらず、阿鼻も尽法界なり、無想も尽法界なり」 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「無想」の意味・わかりやすい解説 無想むそう 心に何も思い浮べないこと。またその境地,状態。「無念無想」と用いられる。仏教用語としては,無想定,無想天の略語でもあり,前者は,一切の想念を滅する禅定で,それによって感得される果報が無想天であるといわれる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報