無に(読み)なけなくに

精選版 日本国語大辞典 「無に」の意味・読み・例文・類語

なけ‐なく‐に【無に】

連語〙 (形容詞「なし」の古い未然形「なけ」に、打消しの助動詞「ず」のク語法「なく」、助詞「に」の付いたもの) なくはないのに。あるのに。いるのに。
万葉(8C後)一・七七「吾が大君物な思ほし皇神(すめかみ)のつぎて賜へる吾が莫勿久爾(なけなクニ)

なし‐に【無に】

〘連語〙 (形容詞の終止形「なし」に助詞の「に」の付いたもの) 無くて。あらずに。無いのに。
※万葉(8C後)四・五九二「闇の夜に鳴くなる鶴(たづ)の外のみに聞きつつかあらむ逢ふとは奈之爾(ナシニ)

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