烏帽子付(読み)えぼしづけ

精選版 日本国語大辞典 「烏帽子付」の意味・読み・例文・類語

えぼし‐づけ【烏帽子付】

〘名〙
烏帽子を着用すること。
※俳諧・鸚鵡集(1658)二「露は鞠かさくらに置くもゑほしつけ〈信徳〉」
雑俳作り方一種。五文字を題として、それに七・五の一二文字をつける笠付(かさづけ)冠付(かむりづけ)の元祿期の名称
※雑俳・夏木立(1695)「烏帽子附の撰集夏木立といふ事しかり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の烏帽子付の言及

【笠付】より

…〈待兼て〉というような5文字の題に〈わざと寝言にいふ嫁入(よめり)〉(《奈良土産》)のように7・5の句を付け,その付合を楽しむもの。古くは〈五文字付〉〈烏帽子付〉〈かしら付〉とも呼び,江戸では〈冠(かむり)付〉が多く用いられた。元来,連歌俳諧の句の仕立方の練習に行われた〈切句〉をヒントに,前句付(まえくづけ)の簡略体として,1693年(元禄6)ころ京都の雲鼓(うんこ)らが発明。…

【賭博】より

…平易な,日常の会話に似た解答がなされた。上の句が最初から付いているので,〈烏帽子付(えぼしづけ)〉〈笠付(かさづけ)〉〈冠付(かむりづけ)〉などと呼ばれた。笠付などは雑俳と総称されるが,3句1組の〈三笠付〉,連鎖風に続ける〈段々付〉など多様な型があらわれた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」