為過・仕過(読み)しすごし

精選版 日本国語大辞典 「為過・仕過」の意味・読み・例文・類語

し‐すごし【為過・仕過】

〘名〙
① 度を越えてすること。やりすぎ。
浮世草子・浮世栄花一代男(1693)四「若いときみだりにしすごしあって三十年此かた筋骨いたみ」
② やりそこない。しくじり。失敗
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「前の勝を打ち込んで五百余りのしすごし。どっこいどこぞで此の損を梅の木の是斎(ぜさい)の辻で」
遊蕩博打(ばくち)などが過ぎて借金、つけなどがたまること。主家の金や公金などを使いこんだ場合にいうことが多い。しすぐし。
※浮世草子・好色盛衰記(1688)三「無分別成(なる)仕過(シスゴ)し」
※浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)三「しこり博奕に、親方の手前二三貫の仕過し」

し‐すご・す【為過・仕過】

〘他サ五(四)〙
① 度を越えてする。必要以上にする。やりすぎる。
※土井本周易抄(1477)六「小過の道をすごせと云へばあまり過してしすごす程にわるいぞ」
② やりそこなう。しくじる。
③ 遊蕩が過ぎて、主家の金や公金などを使いこむ。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)京「今時悪性者、仕過(シスゴ)してもいかないかな丹波越などする事にあらず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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