瀬越(読み)せごし

精選版 日本国語大辞典 「瀬越」の意味・読み・例文・類語

せ‐ごし【瀬越】

〘名〙
① 川の早瀬を渡ること。
俳諧・入聟集(1661頃)上「早川にながるる沓を手に持て 瀬こしに馬ををふもくるしき立圃〉」
② 重大な時期。困難な時期。危険な時期。また、それを乗り越えること。堪えきること。
※俳諧・毛吹草(1638)六「一とせの花の瀬(セ)ごしや菊の淵〈作者不知〉」
浮世草子日本永代蔵(1688)五「借銭の淵をわたり付て、幾度びか年の瀬越(セゴシ)をしたる人のいへり」

せ‐ご・す【瀬越】

〘他サ四〙 困難な目にあわせる。責める。いじめる。瀬越をかける。
※俳諧・鸚鵡集(1658)七「も一色せこして見たや栬鯽(もみぢぶな)〈直之〉」
※浮世草子・世間長者形気(1754)四「喉笛おさへるばかりにせごし、是も金子残らず出させ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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