澄渡(読み)すみわたる

精選版 日本国語大辞典 「澄渡」の意味・読み・例文・類語

すみ‐わた・る【澄渡】

〘自ラ五(四)〙
空気液体などに濁りがなく、いちめんに澄む。また、光などに曇りがなく、すみずみまでとどく。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「月のいとあきらかに、空すみわたりてしづかなるに」
※新古今(1205)秋上「月影のすみわたる哉天のはら雲吹きはらふ夜はの嵐に〈源経信〉」
② 音や声がさえて、響き広がる。
七十一番職人歌合(1500頃か)四九番「月見つつうたふはうかのこきりこの竹の夜声のすみ渡るかな」
雑念迷いが全くなくなる。
※塩山和泥合水集(1386)「心すみ渡りて面白きを、無心の道とする人もあり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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