漢那村(読み)かんなむら

日本歴史地名大系 「漢那村」の解説

漢那村
かんなむら

[現在地名]宜野座村漢那かんな

惣慶すーき村の西に位置し、南は太平洋に臨む。集落兼久かにく(砂丘の意)に立地する。向姓大宗世金武家系図(金武朝宣)および「球陽」附録の尚豊王七年(一六二七)条によると、同年薩摩鹿児島藩の藩主島津家久の中納言昇進の祝賀使として、尚盛(金武王子朝貞)が薩摩に行った帰りに茶の種を持帰り、領地「金武郡漢那邑」に茶の栽培を試みたという。これが沖縄における最初の茶栽培に関する記録である。絵図郷村帳に金武ちん間切「かんな村」とみえる。同帳には「当時無之」と注記される「はま村」がみえるが、享保二一年(一七三六)当時は存在しておらず、これ以前に当村に合併されていたとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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