源重定(読み)みなもとのしげさだ

朝日日本歴史人物事典 「源重定」の解説

源重定

没年治承4(1180)
生年:生年不詳
平安後期の武士。重貞とも書く。清和源氏満政の子孫(美濃源氏)で,重実の3男。山田先生と号す。父重実は鳥羽院に仕え,鳥羽院四天王のひとりと称されていた。保元1(1156)年8月,保元の乱に敗れて近江国坂田の近辺に隠れていた源為朝を搦め捕り,その功により右衛門尉に補任された。または筑後守に任じられたともいう(『尊卑分脈』)。嘉応1(1169)年12月,権中納言藤原成親を流罪にせよという延暦寺僧徒の強訴に際し,郎従を率いて内裏修明門を守った。治承4(1180)年源頼政の挙兵に従い,反平家の軍勢に加わったが,敗れて美濃国にて死去した。

(澤野泉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「源重定」の解説

源重定 みなもとの-しげさだ

?-1180 平安時代後期の武将
清和源氏満政(みつまさ)の子孫で,鳥羽院の武者所重実の3男。保元(ほうげん)の乱のとき源為朝(ためとも)を捕らえ,筑後守(ちくごのかみ)に任じられた。治承(じしょう)4年源頼政(よりまさ)の挙兵にくわわり,美濃(みの)(岐阜県)で一族とともに討ち死に。名は重貞ともかく。通称は山田先生(せんじょう)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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