深川の大杉(読み)ふかわのおおすぎ

日本歴史地名大系 「深川の大杉」の解説

深川の大杉
ふかわのおおすぎ

[現在地名]甲南町深川

深川の杣川そまがわ橋のたもとにある樹齢四〇〇年あまりを数える杉の大木。地元では西の大杉とよばれた。八幡神社前には東の大杉があったが、枯れて現在はない。二本の大杉はいずれも富士浅間講の行場でもあった。浅間講は東は地碍じげ組とよばれる一五、六人が八幡宮の籠堂を、西は脇衆わけし組が長徳ちようとく寺の本堂を宿として七月の土用に種々の行を行った。当地方には富士浅間信仰が各所にみられ、下馬杉しもますぎでは寛保二年(一七四二)杣中そまなか(現水口町)では宝暦二年(一七五二)の記録がみられるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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