淫逸・婬泆(読み)いんいつ

精選版 日本国語大辞典 「淫逸・婬泆」の意味・読み・例文・類語

いん‐いつ【淫逸・婬泆】

〘名〙 (形動)
① 限度を越えて遊興にふけること。放蕩
※西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉二「固より其国の風俗にて驕奢淫逸、下位の人を軽蔑して君子体裁を失するの悪弊は免かれ難く」 〔春秋左伝‐隠公三年〕
② 特に、男女関係のみだらなこと。
※令義解(718)戸「凡棄妻須七出之状。一無子。二婬泆」
※山鹿語類(1665)二一「凡そ人飲食既に足れば、淫佚の機あり、尤もこれを戒むべし」 〔史記‐主父偃伝〕
[補注]①の意では、「教行信証‐五」に「世間諸有婬泆瞋怒、愚痴者、見阿彌陀仏光明、莫善也」とあり、「真宗聖教全書」では「婬泆」に「いんいち」という振り仮名が付されている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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