改訂新版 世界大百科事典 「浜頓別」の意味・わかりやすい解説
浜頓別[町] (はまとんべつ)
北海道北部,オホーツク海に面する,宗谷支庁枝幸(えさし)郡の町。人口4168(2010)。町域はおおむね平たんで中央を頓別川が北東に流れる。中心集落は頓別川下流域にある。また国道238号線と275線の分岐点でもある。17世紀末に松前藩の直轄漁場となり,1895年ころから砂金採取などのために定住者が増え,明治末期の植民地区画以後開拓者の入植も増加した。海岸部ではサケ・マス,ケガニ,ホタテガイなど,オホーツクの豊富な水産資源を利用する漁業が営まれ,内陸部では大規模な土地改良による酪農が盛ん。ハクチョウの飛来で知られるクッチャロ湖,6~7月にはハマナス,ヒオウギアヤメなどが美しいベニヤ原生花園,神威(かむい)岬などの景勝地があり,北オホーツク道立自然公園に含まれる。またクッチャロ湖畔には先住民族の竪穴住居跡群と縄文時代の日ノ出貝塚がある。
執筆者:奥平 忠志
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報