浅茅ヶ原(読み)アサジガハラ

デジタル大辞泉 「浅茅ヶ原」の意味・読み・例文・類語

あさじ‐が‐はら【浅茅ヶ原】[地名]

奈良市奈良公園にある丘。[歌枕
春日野の―におくれ居て時そとも無しわが恋ふらくは」〈・三一九六〉
江戸時代、東京都台東区橋場付近にあった野原

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日本歴史地名大系 「浅茅ヶ原」の解説

浅茅ヶ原
あさじがはら

春日大社参道右手の丘を浅茅ヶ原といい、南に西流するいさ川や蓬莱ほうらい(鷺池)・荒池がある。北にある小さな水溜りは雪消ゆきげの沢といい、冬も水温摂氏一〇度前後といわれる。

<資料は省略されています>

蓬莱池北側の丘は片岡といい、梅の名所である。また古くはこの辺りを深谷口峰ふかやぐちみねといったらしい(興福寺流記)。片岡梅林の円窓亭は古くは春日社の西ノ屋の経蔵であったが、明治維新神仏分離の際、いまの万葉植物園辺りに移され、このとき四面・板壁に円窓をあけたもので、明治二八年(一八九五)現在地に移されたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報