泣別・鳴別(読み)なきわかれる

精選版 日本国語大辞典 「泣別・鳴別」の意味・読み・例文・類語

なき‐わか・れる【泣別・鳴別】

〘自ラ下一〙 なきわか・る 〘自ラ下二〙
① (泣別) 泣いて別れる。泣きながら別れる。
俳諧・新続犬筑波集(1660)一六「袖の露よいつひとり子になきわかれ〈可頼〉」
② (鳴別) 鳴き声をたてて去って行く。
万葉(8C後)一〇・一八九〇「春山友鶯(ともうぐひす)の鳴別(なきわかれ)帰ります間も思ほせ吾れを」

なき‐わかれ【泣別・鳴別】

〘名〙
① なきながら別れること。嘆き悲しみながらの別離
※虎明本狂言・武悪(室町末‐近世初)「さらばさらば と云てなきわかれにする」
② 俗に、一緒にまとまってあるべきものが別々に切り離されてしまうことをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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