波積本郷(読み)はづみほんごう

日本歴史地名大系 「波積本郷」の解説

波積本郷
はづみほんごう

[現在地名]江津市波積町本郷

邇摩にま郡南西部にあり、北は波積北村、南は波積南村。東方の矢滝城やたきじよう山に源を発する波積川は当村に入って岩滝寺がんりゆうじ滝の渓谷をうがち、東から西へ貫流し都治つち盆地に入って都治川となる。近世初期には波積北村・波積南村とともに波積郷を構成し、当村はその中心部を占めていた。近世期は石見銀山付御料へ編入され、今浦いまうら(現温泉津町)に置かれた今浦船表番所の添村として番所の日用経費や修復費用などを負担した(「石見国郡中入用其外取計定書」重富家文書)邇摩郡の西部から江川以東の那賀郡の村および邑智おおち郡のうち谷住郷たにじゆうごう(現桜江町)を加えた三二ヵ村をもって波積組とし、大森おおもり代官所(現大田市)との連絡・組内取まとめの惣代を置いた。波積組惣代にはおおむね当村の庄屋があたった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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