江口 夜詩(読み)エグチ ヨシ

20世紀日本人名事典 「江口 夜詩」の解説

江口 夜詩
エグチ ヨシ

昭和期の作曲家



生年
明治36(1903)年7月1日

没年
昭和53(1978)年12月8日

出生地
岐阜県養老郡上石津町

本名
江口 源吾

学歴〔年〕
東京音楽学校(現・東京芸術大学)作曲科卒

経歴
海軍軍楽隊の一人として英国、フランス、イタリアなどに渡り、本場のクラシック音楽を学ぶ。帰国後、海軍委託生として6年間東京音楽学校で作曲修得。昭和5年ビクターから「夜の愁い」で作曲家デビュー。6年海軍退役後は日東、ポリドールで活躍。その後、コロムビア、再びポリドールを経て、24年キングレコードに。初期の作品は軍歌が多かったが、後に流行歌に転じる。作った歌はざっと4000曲。戦前の「十九の春」と「急げ幌馬車」は一期を画すヒットとなり、戦争中に作った「月月火水木金金」は戦後も愛唱された。ほかの代表作に「憧れのハワイ航路」「赤いランプの終列車」「長崎のザボン売り」「ひょうたんブギ」など数多い。また門下には若者たちがよく集まり、小畑実岡晴夫、春日八郎らが巣立った。37年パーキンソン病で臥床し、以後闘病生活を余儀なくされた。故郷の上石津町には日本昭和音楽村・江口夜詩音楽記念館がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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