一期(読み)いちご

精選版 日本国語大辞典 「一期」の意味・読み・例文・類語

いち‐ご【一期】

〘名〙
① 人の生まれてから死ぬまでの間。一生。また、一生が終わること。
※真如観(鎌倉初)「一期(イチゴ)生涯尽て、眼閉む時」
咄本醒睡笑(1628)五「一期酒をのむまいと神文(しんもん)し」
② (「一期の」の形で) 一生に一度しかないようなこと。一生にかかわるようなことの意を添える。→一期の浮沈
平家(13C前)四「此人一期の高名とおぼえし事は」
曾我物語(南北朝頃)一「一ごの大事と金銀をととのへ」
③ 人の死にぎわ。末期臨終。→一期の灌頂(かんじょう)

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デジタル大辞泉 「一期」の意味・読み・例文・類語

いち‐ご【一期】

生まれてから死ぬまで。一生。一生涯
「五十一歳を―として…静に息を引きとろうとしていた」〈芥川枯野抄
死に際した時。臨終。最期さいご。「一期に臨んで」
一生に一度しかないようなこと。一生にかかわるようなこと。「一期御恩
「此人―の高名かうみゃうとおぼえし事は」〈平家・四〉
[類語]一世一代今生一生生涯人生終生畢生ひっせい終身一生涯ライフ

いっ‐き【一期】

任期学年など、定められた期間のひとくぎり。
長い期間を分割した最初のひとくぎり。

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普及版 字通 「一期」の読み・字形・画数・意味

【一期】いつき・いちご

ある時期。生涯。晋・袁宏〔三国名臣序賛〕夫(そ)れも一生の塗なり。千載に一するは、賢智の嘉會なり。

字通「一」の項目を見る

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とっさの日本語便利帳 「一期」の解説

一期

一生涯。仏教では修行期間をいい、比叡山で一二年、高野山で六年。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

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