水酸化白金(読み)スイサンカハッキン

化学辞典 第2版 「水酸化白金」の解説

水酸化白金
スイサンカハッキン
platinum hydroxide

塩化物水溶液に水酸化アルカリを加えると生成するが,純粋なものは得がたく,コロイド状になりやすい.生成物は含水酸化物で,PtO2nH2O,PtO・nH2Oなどである.【】水酸化白金(Ⅱ):PtO・H2O(229.09).空気を断って塩化白金(Ⅱ)水溶液に水酸化カリウム水溶液を加えると含水酸化物PtO・nH2Oが得られる.黒色粉末.空気中で容易に酸化される.過酸化水素で還元すると粉末状白金を生じる.二酸化炭素中では120~150 ℃ で一水和物PtO・H2OまたはPt(OH)2になるが,さらに高温では分解する.【】水酸化白金(Ⅳ)[別用語参照]ヘキサヒドロキソ白金(Ⅳ)酸(塩)

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改訂新版 世界大百科事典 「水酸化白金」の意味・わかりやすい解説

水酸化白金 (すいさんかはっきん)

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世界大百科事典(旧版)内の水酸化白金の言及

【白金酸】より

…酸化白金(IV)4水和物PtO2・4H2OはH2[Pt(OH)6]と書くことができるので白金酸(正式にはヘキサヒドロキソ白金(IV)酸)と呼ばれる。また,これはPt(OH)4・2H2Oと書くこともできるので水酸化白金(IV)とも呼ばれるが,正確な構造は不明である。白金を王水に溶かしたときにできる塩化白金酸(IV)H2[PtCl6]の水溶液に水酸化ナトリウムNaOH水溶液を加え,長時間煮沸した後,酢酸で中和すると得られる。…

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