水無瀬野(読み)みなせの

日本歴史地名大系 「水無瀬野」の解説

水無瀬野
みなせの

水無瀬川が東大寺とうだいじのイロコケ山東端で平坦地に出、南東流して淀川に流入するその右岸、扇状地性地形の発達した辺り一帯を称した。南東方を眺望すれば、淀川の向うに山城石清水いわしみず八幡宮の鎮座するおとこ(現京都府八幡市)を扇の要として山城平野・枚方ひらかた丘陵が広がる景勝の地であり、また小動物や野鳥の生息する絶好の狩猟地でもあった。なお遊猟記事には「水生野」と書かれる場合が多く、そのほか、水成・水成瀬・皆瀬などとも記された。

延暦一一年(七九二)二月六日(日本紀略)をはじめとして、桓武天皇・嵯峨天皇・淳和天皇など、度々遊猟に訪れている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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