殺青(読み)さっせい

精選版 日本国語大辞典 「殺青」の意味・読み・例文・類語

さっ‐せい【殺青】

〘名〙
① 竹を火にあぶって青みをとること。
新語園(1682)一「竹を剪て是を炙り乾して是を殺青(サッセイ)と名く」 〔後漢書‐呉祐伝〕
② (昔、中国で、まだ紙のない時代に青竹を火にあぶり、油や青みをとって、それに文字を記したところから) 史書。記録。また、書籍異称
※本朝文粋(1060頃)一一・紫藤花落鳥関関詩序〈源順〉「腐筆於殺青。噫才之拙也」

さい‐せい【殺青】

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普及版 字通 「殺青」の読み・字形・画数・意味

【殺青】さいせい

竹簡を炙って乾かす。汗簡。漢・劉向戦国策の序〕其の事は春秋以後を繼ぎ、楚るに訖(をは)る。二百四十五年の事なり。皆定むるにを以て書し、繕寫(ぜんしや)すべからしむ。

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世界大百科事典(旧版)内の殺青の言及

【竹紙】より

…原料とされる竹はマダケやハチクなど50種以上あり,《天工開物》によれば,枝葉の生えようとしている竹を最上とし,6月6日ころに山上で竹をきる。1.5mほどにきって溜池に100日以上漬けてから槌でたたいて清水で皮を洗い去り(これを〈殺青(さつせい)〉という),繊維状になったもの(竹麻(ちくま))に石灰を塗って8昼夜ほど煮る。清水で洗ってから,草木の灰汁で煮ては冷ましを繰り返す。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」