残響時間(読み)ザンキョウジカン

デジタル大辞泉 「残響時間」の意味・読み・例文・類語

ざんきょう‐じかん〔ザンキヤウ‐〕【残響時間】

室内や音楽ホールなどにおいて、音源振動をやめたあと、残響音の強さが60デシベル減衰するまでの時間音場の容積V立方メートル、表面積S平方メートル、壁の平均吸音率αの場合、残響時間Tはセービンの式、T=0.162V/Sαで表される。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「残響時間」の意味・わかりやすい解説

残響時間
ざんきょうじかん

残響」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の残響時間の言及

【オーディオ】より

…(2)適度な響きがあること。聴取に適した響きの長さを残響時間で表すと,室の容積に比例して20~200m3の容積に対し0.2~0.4秒程度,低音域から高音域まで同じ程度がよいとされている。とくに一般の部屋では低音域の残響が長くなりがちなので注意を要する。…

【音響設計】より

…この段階では,意匠的な設計と同時に,音響設計として室内の響きぐあいをその室の用途に最適な状態にすること,エコーなどの音響障害の発生を防ぐことなどに重点をおいて各部位ごとに適当な内装材料を選定する。室内の響きの程度は,残響時間で表されるが,その値は室容積,それぞれの内装面の吸音率と面積および座席あるいは人間の吸音力から容易に計算することができる。図1は室の使用目的別に最適残響時間を表したものの一例で,このような数値を一つの目安にして,室の用途,規模(室容積)に応じた残響時間を設定し,計算値が目標値に合うように内装材料を決める。…

【残響】より

…音楽などが余韻を伴って潤い豊かに聞こえるためには適度の残響が必要であり,コンサートホールや劇場などは,それぞれの用途に適した残響が生ずるように作られている。残響の程度は一般に残響時間で表される。この量は,室内に一定の強さの音を出し,定常状態に達してからそれを止め,室内の音のエネルギー密度が定常状態のときに比べて1/106(60dB)に減衰するまでの時間をいい,室容積,周壁の材料の吸音率,室内の家具類や人間の吸音力から計算することができる。…

※「残響時間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」