歓楽・懽楽（読み）かんらく

精選版 日本国語大辞典

かん‐らく クヮン‥【歓楽・懽楽】

〘名〙

① (━する) よろこび、楽しむこと。

※万葉（８Ｃ後）五・沈痾自哀文「一代懽楽未_レ尽_二席前_一〈略〉千年愁苦更継_二坐後_一」

※四河入海（１７Ｃ前）七「子玉就_レ坡、酒を飲て歓楽せんことを覔と云心にめされたぞ」 〔孟子‐梁恵王・上〕

② (形動)(━する) ぜいたくに暮らすこと。また、その生活や、ぜいたくなさま。

※浮世草子・けいせい伝受紙子（1710）一「世に観楽(ク_ハンラク)にくらし威勢さかんなりけるに」

※読本・椿説弓張月（1807‐11）続「将(はた)暗きを出て明きに従ひ、ともに歓楽(クヮンラク)して、福を子孫に伝んや」

③ (「冠落」とも) 病気をいう忌み詞。

※兵範記‐久寿三年（1156）正月一日「下官雖_レ為_二御手水番_一、聊有_二歓楽事_一遅参也」

出典　精選版 日本国語大辞典