檜前導弘寺庄(読み)ひのくまどうこうじのしよう

日本歴史地名大系 「檜前導弘寺庄」の解説

檜前導弘寺庄
ひのくまどうこうじのしよう

至徳三年(一三八六)の一乗院良昭維摩会講師段銭帳(一乗院文書)に「檜前導弘寺五丁八反半」とある。興福寺一乗院領荘園である。荘号からみると、その所在は大字檜前であろう。ここには阿知使主(阿智王)子孫建立という道興どうこう(檜隈寺)跡がある。同寺は預所であろう。

越智郷段銭算用状(春日神社文書)には「多武峯日駒(導カ)興寺五町八反半」とある。これによると、多武峯とうのみね寺も関係のあったことがうかがえる。この点に関して、護国院御神殿造営銭日記(談山神社文書)の永正一六年(一五一九)の諸郷反銭納分に「四貫文上 檜前庄分皆納」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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