精選版 日本国語大辞典 「機嫌・譏嫌」の意味・読み・例文・類語
き‐げん【機嫌・譏嫌】
〘名〙
① (譏嫌) そしりきらうこと。世人の嫌悪すること。
② 事を行なうしおどき。
※右記(1192)「不レ伴二扶誘之僧俗一、不レ論二昼夜之機嫌一」
※徒然草(1331頃)一五五「世に従はん人は、まづ機嫌を知るべし。〈略〉但し、病をうけ、子うみ、死ぬる事のみ、機嫌をはからず」
③ その時々の様子や形勢。事情。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
④ 表情、言葉、態度にあらわれている、その人の気分のよしあし。
※長門本平家(13C前)一四「今一度君を見参らせんと存じ候て、きげんをかへりみ候はず」
⑤ (形動) 気分のよいこと。心持の愉快なさま。ごきげん。
※天理本狂言・貰聟(室町末‐近世初)「したが、たれやら云たが、ゆふべも、きげんてあったと云」
※浮世草子・武家義理物語(1688)五「是非なく常より機嫌(キゲン)なる㒵(かほ)にして」
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