橘地名子町(読み)たちばなじなごまち

日本歴史地名大系 「橘地名子町」の解説

橘地名子町
たちばなじなごまち

[現在地名]福井市西木田にしきだ二―三丁目

木田中きだなか町北側にある橘家の所有地に成立した町で、通りの南裏側一帯。

橘家の祖は橘諸兄といわれ、子孫が紀州田辺たなべ(跡地は現和歌山県田辺市)城主となって田辺姓を称していたが後に橘に改姓したという。天治年中(一一二四―二六)兵乱を避けて当地に土着し、代々宗賢と称した。「越前国名蹟考」は「廿四輩図会云」として「故禁廷より医薬の綸旨を賜といへり。承元々年三月親鸞上人越後へ左遷の時、此家に寄宿して教化有けるに、主人帰依して弟子と成、法名を了善と賜り、自筆弥陀の画像を授与す」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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