植付(読み)うえつける

精選版 日本国語大辞典 「植付」の意味・読み・例文・類語

うえ‐つ・ける うゑ‥【植付】

〘他カ下一〙 うゑつ・く 〘他カ下二〙
位置を決めて植物などを植える。特に稲の苗を植えることをいう。
※玉塵抄(1563)一二「春夏田をうえ付けてから夏のあいだ風雨ととのをりて」
昆虫、魚などが卵をものに生み付ける。
虞美人草(1907)〈夏目漱石〉七「絹糸の細きを厭(いと)はず植(ウ)ゑ付(ツ)けし蚕の卵の並べる如くに」
思想印象などを心にはっきりと刻み付ける。
※菊池君(1908)〈石川啄木〉二「『釧路日報』の信用も亦、町民の間に余程深く植ゑつけられて居た」

うえ‐つけ うゑ‥【植付】

〘名〙 植物の苗を移し植えること。移植多くは、稲の苗を田に植えることにいう。田植え
洒落本・卯地臭意(1783)「今年も御知行へ水が出て、うへ付が出来ねへそうだ」

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