20世紀日本人名事典 「梶井 基次郎」の解説
梶井 基次郎
カジイ モトジロウ
昭和期の小説家
- 生年
- 明治34(1901)年2月17日
- 没年
- 昭和7(1932)年3月24日
- 出生地
- 大阪府大阪市西区土佐堀
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文学部英文科〔大正15年〕中退
- 経歴
- 三高在学中から小説を書き始め、東大在学中の大正14年中谷孝雄・外村繁らと同人誌「青空」を創刊し、「檸檬(レモン)」を発表。同年「城のある町にて」「Kの昇天」などを発表。15年健康が許さず伊豆・湯ケ島温泉に滞在し、川端康成、広津和郎を知る。昭和2年肺を病む者の自意識を描いた「冬の日」、3年「冬の蠅」「蒼穹」「桜の樹の下には」を発表。同年帰郷し療養生活の傍ら「資本論」に没頭。5年から再び執筆、性の感覚をテーマに「愛撫」「闇の絵巻」「交尾」などを発表。6年「檸檬」を刊行、翌7年小林秀雄に評価されてようやく文壇の人となったが、程なく逝去。他の作に「のんきな患者」など。命日には檸檬忌が営まれている。「梶井基次郎全集」(全3巻 筑摩書房)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報