梨割(読み)なしわり

精選版 日本国語大辞典 「梨割」の意味・読み・例文・類語

なし‐わり【梨割】

〘名〙
太刀・刀などを用いて、梨の実をさっくりと割るように、物をまっ二つに切り割ること。
※俳諧・牛飼(1658)三「科はありの実を梨わりの木立哉〈宗長〉」
歌舞伎小道具の一つ。顔をそぎ落とされる場面に用いる張子仮面。刀で切られると面がさけて赤く染められた綿があらわれるもの。人形芝居にも用いられる。銜面(くわえめん)
※歌舞伎・松梅鶯曾我(1822)三立「八は景清へかかるを鍬にて打つ。くはへ面にて梨割(ナシワ)りになる」

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