桑江村(読み)くえーむら

日本歴史地名大系 「桑江村」の解説

桑江村
くえーむら

[現在地名]北谷町桑江くわえ吉原よしはら桃原とうばる

白比しるひー川北岸の沖積低地(桑江原)に位置し、肥沃耕地を抱え、西は東シナ海に面する。北は伊礼いりー村、東は琉球石灰岩台地、南はいちグスクがあった小丘陵。西を西海道(現国道五八号)が南北に通る。クェーとよばれる。東丘陵台地にある桑江くえー之殿は村開闢の地で、村の宗家与那城家は大川按司の末裔と伝承される(北谷村誌)。「おもろさうし」巻一四の五〇に「一 くわいにおてやちよも(桑江に居てさえ)/おしあけ おてやちよも(押し上げ〔御嶽〕に居てさえ)/あたにやのあやより(安谷屋の綾踊り)/くせより みらな(奇せ踊り見たい)/又 よこたけの けにす(横嶽が確かに〔見える〕)/まゑたけの けにす(前嶽が確かに〔見える〕)」とある。絵図郷村帳・琉球国高究帳に「くわい村」とみえ、高究帳では高頭三四三石余、うち田一八四石余(うち永代荒地三三石余)・畠一五九石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報