校訂蝦夷日誌(読み)こうていえぞにつし

日本歴史地名大系 「校訂蝦夷日誌」の解説

校訂蝦夷日誌(蝦夷日誌)
こうていえぞにつし

三冊 松浦武四郎著・秋葉実翻刻 北海道出版企画センター 平成一一年刊

解説 近世末期随一の蝦夷地探検家であり、膨大な日誌・地誌・地図などを残した松浦武四郎の初期の「紀行日誌」三編(普通「初航・再航・三航蝦夷日誌」として知られる)を、武四郎研究の第一人者秋葉実が信頼のおける諸本を照合、参照して校訂した決定版。「一編」一二巻は弘化二年のいわゆる「初航蝦夷日誌」、「二編」一五巻は弘化三年の「再航蝦夷日誌」、「三編」八巻は嘉永二年の「三航蝦夷日誌」にあたり、三編三五巻よりなる。これらは単なる蝦夷地の探検紀行ではなく、各所にちりばめられた注記には武四郎の該博な知識がうかがわれ彼の知られざる一面を示している。各編の巻首にはそれぞれ本文中の武四郎自筆の挿絵が写真版でまとめられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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