柳行李(読み)ヤナギゴウリ

デジタル大辞泉 「柳行李」の意味・読み・例文・類語

やなぎ‐ごうり〔‐ガウリ〕【柳行×李】

コリヤナギの枝の皮を除いて乾かしたものを、麻糸で編んで作った行李。やなぎごり。

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精選版 日本国語大辞典 「柳行李」の意味・読み・例文・類語

やなぎ‐ごり【柳行李】

〘名〙 =やなぎごうり(柳行李)〔俳諧・毛吹草(1638)〕
浮世草子世間娘容気(1717)二「久三に挿箱なり共柳ごり成共もたせてつれてゆけと」

やなぎ‐ごうり ‥ガウリ【柳行李】

〘名〙 行李柳(こりやなぎ)若枝の皮をはぎ、乾燥させ、麻糸で編んで作った行李。衣類などを入れるのに用いる。やなぎごり。〔和漢三才図会(1712)〕

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世界大百科事典(旧版)内の柳行李の言及

【但馬国】より

…58年(万治1)に矢根銀山が発見され,生野の外財(げざい)が大挙してそこへ移動する有様となったが,ここの盛期も長くは続かず,生野,矢根,中瀬金山,阿瀬金銀山等の盛期は総じて17世紀の間にとどまった。但馬で早く名産となった柳行李(やなぎごうり)は,円山川の氾濫原荒原(あわら)地帯に自生するコリヤナギを材料として展開した。1645年(正保2)刊の《毛吹草》にすでに但馬の名産として〈柳籠履(ごり)〉がみえる。…

【豊岡[市]】より

…しかし但馬全体の沈滞を反映して,市制施行以降の人口増加は緩慢である。特産のコリヤナギ(杞柳(きりゆう))の栽培と柳行李(やなぎごうり)の生産は京極氏の奨励に始まり,以後近年まで全国の大半を占めた。また第2次大戦前からバルカンファイバーかばんの生産が始まり,戦後はビニルを素材とした実用本位の旅行かばん,ビジネスバッグの日本一の産地となった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」