枯行・涸行（読み）かれゆく

精選版 日本国語大辞典

かれ‐ゆ・く【枯行・涸行】

〘自カ四〙

① 草木が次第に枯れてゆく。和歌では「離(か)れ行く」にかけていうことが多い。

※万葉（８Ｃ後）一八・四一二二「雨降らず 日のかさなれば 植ゑし田も 蒔きし畑も 朝ごとに しぼみ可礼由苦(カレユク)」

② 水の流れが次第に絶える。

※河越千句（1470）一〇「かすかなる苔のたえまに草生て〈宗祇〉 岩かき水のすゑぞかれ行〈幾弘〉」

③ 虫の音が次第に衰える。

※表佐千句（1476）七「おち葉がうへの松の露霜〈専順〉 つれなきもつゐに枯ゆく虫のこゑ〈続家〉」

出典　精選版 日本国語大辞典