松音寺(読み)しようおんじ

日本歴史地名大系 「松音寺」の解説

松音寺
しようおんじ

[現在地名]仙台市新寺四丁目

妙心みようしん院の南にあり、曹洞宗。五峰山と号し、本尊釈迦牟尼仏。長享元年(一四八七)伊達氏一二代成宗が没するや一三代尚宗が父の菩提のため伊達だて(現福島県)に寺を建立し、桃生ものう鹿股かのまた(現河南町)統禅とうぜん寺四世全的闇乍を開山としたという。「封内風土記」によれば、越後村上耕雲むらかみこううん(現新潟県村上市)の四世瑚海仲珊が伊達郡「松倉」に開山したとある。成宗の卒年以前から「松倉」にあり、尚宗の時に改めて成宗の菩提寺として中興開山したものと考えられる。尚宗も当寺に葬られるが、一四代稙宗が伊具いぐ丸森まるもり(現丸森町)に隠居すると当寺も従って同地に移り、七八石の寺領を付された。仙台開府のとき慶長七年(一六〇二)に移り連坊れんぼう小路に堂塔伽藍を建立した。

松音寺
しようおんじ

[現在地名]北区光音寺町二丁目

梅馨山と号し、曹洞宗。本尊地蔵菩薩。創建について、「雑志」は「開山白峯清大和尚大永寺十世」としながら、「尾州府志曰」として「天正元癸酉年、財菴相富首座創建之、至元和七辛酉祀示寂」とも併記する。「徇行記」は後説である。白峯寿清は正保期(一六四四―四八)頃の人であるから、天正元年(一五七三)開山となれば年代が合わない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報