松江大橋(読み)まつえおおはし

日本歴史地名大系 「松江大橋」の解説

松江大橋
まつえおおはし

宍道湖から流れ出す大橋おおはし川に架かる橋。北岸の現松江市末次本すえつぐほん町と南岸の同市白潟本しらかたほん町を結ぶ。万治三年(一六六〇)に架替えられた第三代の橋は元明橋と名付けられ、以後一三代までは普門ふもん院住職が命名する習わしになっていたといわれ、明治七年(一八七四)改架の第一四代の橋から松江大橋の名が定まったという。慶長一二年(一六〇七)から始まる堀尾吉晴による松江城下の建設は当初資材運搬のための道や橋の整備から開始された。大橋川にはカラカラ橋とよばれる竹橋があり、「雲陽大数録」は「末次ヨリ白潟ノ渉リ、古老ノ云ク、尼子氏ノトキ、簸ノ川西ヘ流ルルカ故、渉シ場浅ク、瀬戸有リ、常ニ竹橋ヲカケル、是ヲカラカラ橋ト云フ」と記し、この橋を大橋の前身としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報