松之下町(読み)まつのしたちよう

日本歴史地名大系 「松之下町」の解説

松之下町
まつのしたちよう

上京区油小路通堀川ノ間中立売上ル

南北に通る油小路あぶらのこうじ(旧油小路)の西裏の通りを挟み、北は一条いちじよう(旧一条大路)

平安京の条坊では左京北辺二坊北側の地で、「拾芥抄」に記す官衙町の「帯刀町」にあたる。「今昔物語集」巻二七には「京ノ大刀帯たちはき町ノ辺ニ住ケル女」が毎月二四日の六波羅蜜ろくはらみつ(現東山区)地蔵講に参り、生返った話がある。中昔京師地図によれば、中世この辺りに吹笛の名人豊原統秋の隠所「山里庵」があり、「坊目誌」によれば宝暦の頃まで水石の跡があったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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