東薬寺(読み)とうやくじ

日本歴史地名大系 「東薬寺」の解説

東薬寺
とうやくじ

[現在地名]大山町牧野

牧野まきの集落中央部に位置し、医王山と号し、高野山真言宗。本尊不動明王。もとは牧野寺と称し、南北朝期に越中守護であった桃井直常菩提寺といわれた。戦国時代の兵火に焼かれたのち、焼け残った不動明王などの三尊を主尊として慶長元年(一五九六)空栄が再建したという(「東薬寺縁起」寺蔵)。像高八一・八センチの木造不動明王坐像は県指定文化財。杉材の一木造で、別木彫成の両手と膝を矧ぐ。乱髪でありながら弁髪があり、片眼半開、二牙交互上下など一応儀軌にある像である。衣文は分厚く簡素、胎部は童身というより成人のそれであり、かつ腰部もどっしりと重い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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