東源寺(読み)とうげんじ

日本歴史地名大系 「東源寺」の解説

東源寺
とうげんじ

[現在地名]沼田市戸鹿野町

稲荷前にあり亀井山と号し浄土宗。承応元年(一六五二)沼田藩主真田信政の側室浜松局を開基として創建されたと伝え、沼田城下鍛冶かじ町の正覚しようがく寺の末であった。境内に東源寺稲荷がある。沼田城南西の地門除け守護神として山城国伏見稲荷を勧請したもので、養蚕神として信仰を集めた。寛保二年(一七四二)土岐氏入部に際しての報告書である沼田考量(沼田市役所文書)には「所の風にや狐を恐るる事甚し兎狸を猟すといへとも狐に指もさゝす狐を稲荷とうかと申によりてやと云御家中共ニ毎家一社勧請し有之也」とみえるが、沼田地方では狐を「おとうか」といって、化かすものと信じられていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android