杣沢村(読み)そまざわむら

日本歴史地名大系 「杣沢村」の解説

杣沢村
そまざわむら

[現在地名]八百津町八百津

細目ほそめ村の枝郷で、油皆渡ゆがいとう村の北東山間にあり、東は苗木藩領峰下立みねおりたち村・久田見くたみ村に接する。本郷札ノ辻より苗木藩領界まで五五町一四間という。「濃州徇行記」では高二九石余、家数八二は七ヵ所に分れ、人数四二八、馬一九で、本郷を口杣沢くちそまざわ(口洞とも)奥杣沢おくそまざわ(奥洞とも)といい、属邑小判田こばんだ(四戸)わしみね(三戸)安戸あんど(一六戸)丸山まるやま(一〇戸)大峰おおみね(不明)がある。「口洞、奥洞共に山を隔て両洞共に田多し、次第に石にて畳み山の交ひへさしこみ、山のなりに棚田をひらき恰も石組を見るが如し、此辺の山は石多き故元土中にて石を拾ひあげ即其石を用ひたるものと見へたり(中略)農事の外に苗木領の方より出る商ひ荷物せをひ駄賃を儲け、又は薪を伐出し」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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