村主村(読み)すぐりむら

日本歴史地名大系 「村主村」の解説

村主村
すぐりむら

[現在地名]安濃町川西かわにし

安濃川右岸の平地部にあり、岡南おかみなみ村の北にあたる。村域の西端に集落がある。「和名抄」に村主郷がある。文禄検地帳を転記したと思われる伊勢国中御検地高帳に「村主」と出る。「神鳳鈔」に「村主寺三丁三反余」とみえるが、その村主そんしゆ(天台真盛宗)は隣の井上いのうえ村にある。「五鈴遺響」に「古昔井ノ上モ村主ト同邑ナルヘシ」とあるように、中世以前にはともに村主郷に属していたのであろう。江戸時代を通じて津藩領。寛延(一七四八―五一)頃の戸数五六、人口二二〇、牛一四で、寺院正法しようほう寺があった(宗国史)。「三国地志」には若一にやくいち王子祠が記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報