杉名村(読み)すぎなむら

日本歴史地名大系 「杉名村」の解説

杉名村
すぎなむら

[現在地名]燕市杉名・物流センターぶつりゆうせんたー

杉柳すぎやなぎ村の西に連なる。集落の北方一・五キロの地に杉名館跡があるが、現在は旧濠の一部を確認できるのみである。杉名・柳山やなぎやま小池こいけ・杉柳の地籍が交錯している。大正期の地籍図によれば東西一一〇メートル、南北一〇〇メートルで周囲に濠をめぐらす。館の旧跡(館の殿様屋敷ともいう)は明暦検地にもその字名が記されていたという(小池村勢要覧)。御館の乱で上杉景虎方の三条城将神余親綱に従った在地土豪の居館と考えられる。村の開発は上杉景虎残党の笠原(上杉)重三郎とも景勝の臣笠原某の嗣子所左衛門ともいう(「小池村勢要覧」ほか)。また真宗大谷派極成ごくじよう寺寺伝は上杉(笠原)周右衛門の名を伝える。元和六年(一六二〇)の三条御引渡郷村帳(幸田重寛氏文書)に高七九石七斗余とあり、正保国絵図は一四四石余で幕府領とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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