木祖(読み)きそ

改訂新版 世界大百科事典 「木祖」の意味・わかりやすい解説

木祖[村] (きそ)

長野県中西部木曾郡の村。人口3134(2010)。飛驒山脈南東端木曾川源流域に位置する。JR中央本線,国道19号線が通る中心の藪原は近世に中山道の宿駅として栄えた地で,本陣脇本陣などが置かれ,特に木櫛(お六櫛)の製造で知られた。村域の大部分山林原野で傾斜地にわずかに開かれた耕地では,冷涼な気候を利用して野菜が栽培され,また牛の飼育も盛ん。近年山林資源と伝統技術をいかして木材・木製品工業が発達している。村の東端の鳥居峠は木曾川と信濃川の分水嶺で,明治中期の国道開通まで中山道の難所として知られた。西部には藪原スキー場,北西端の境峠一帯には別荘地やキャンプ場がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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