月草・鴨頭草(読み)つきくさ

精選版 日本国語大辞典 「月草・鴨頭草」の意味・読み・例文・類語

つき‐くさ【月草・鴨頭草】

〘名〙
① (「つきぐさ」とも) 植物つゆくさ(露草)」の古名。《季・秋》
万葉(8C後)七・一二五五「月草(つきくさ)に衣そ染むる君がため斑の衣摺らむと思ひて」
源氏(1001‐14頃)総角「猶、音に聞く、つき草の色なる御心なりけり」
※俳諧・暁台句集(1809)秋「月草の色見えそめて雨寒し」
② 襲(かさね)の色目の名。表も裏も縹(はなだ)色。あるいは、裏は薄い縹色ともいう。
[補注]花を摺り染め(捺染)の青色染料に使うが、変色しやすいので、人の心の移ろいやすさのたとえとされる。→月草の

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