書起(読み)かきおこし

精選版 日本国語大辞典 「書起」の意味・読み・例文・類語

かき‐おこし【書起】

〘名〙
① 書き始め。書き出し。起筆。
※啾々吟(1953)〈松本清張〉七「と、いう風な書き起しであったが」
描線の上に彩色をほどこして塗りつぶしたあと、その上に墨か絵の具で線をはっきりと書きいれること。また、その線。
歌舞伎舞台装置で、背景の絵に隈(くま)を強く入れて、立体的に書いたもの。
※歌舞伎・陬蓬莱曾我(1811)四立「本舞台三間の間、向う一面打抜き、浮画(うきゑ)の書き起し」

かき‐おこ・す【書起】

〘他サ五(四)〙 新しく書き始める。書き出す。
灰燼(1911‐12)〈森鴎外一九「書いてしまって、それを基礎にして別に書き起したいものがあるのである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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